「ランウェイで笑って」に出てくるオーダーシート
当サイト「tokyosamplesale.com」の運営者である高嶋一行(@tokyosamplesale)です。
さて、ファッション業界で働く方でも楽しめるマンガ「ランウェイで笑って」ですが、もう皆さんは1度くらいは読みましたか?知っていますか?
パリコレを目指すモデルやデザイナーを目指す高校生が登場するマンガですが、結構忠実にアパレル業界の様子を演出されています。
ファッションの仕事をしている方で、ある程度業界のことを知っていても違和感なく読み進めることができるんですよね。
そして、ドラマ性もあって面白いですよ。
そして今日ピックアップしたいところがココ!
主人公が用意している「カタログ」と「注文書」です。
ファッションブランドの展示会をする側からするとカタログとは呼ばずに「オーダーシート」とか「ラインシート」と呼んでいたりします。
中には「スワッチ」と呼ぶ人もいるのですが、みんなそれぞれ意味している物は同じ。
ただ単に言い方が違うだけです。
いろいろと呼び方がたくさんあると混乱するので、今回は「ラインシート」と呼ぶことにします。
オーダーシートって何?
で、このラインシートって何??
と、ファッション業界で働いていない方すると分からないでしょう。
実はこのオーダーシートはアパレル展示会に無くてはならない必需品なんですよね。
実際にオーダーシートの写真としてはこんな感じのものです。
簡単に書かれている内容を紹介すると、、、
・品番
・商品の画像もしくは絵
・値段
・納期の時期
・展開カラーとサイズ
といった感じです。
そう!展示会に出されている新しいコレクションの情報が全て詰まっている書類なんです。
バイヤーさんなどはこのオーダーシートと展示会のサンプルとを照らし合わせながらオーダーするものを決めている。といったイメージです。
マンガの中ではたくさんオーダーシートを配りまくっていますが、本来ならサンプルを見てオーダーを検討したいバイヤーさんにだけ渡すことが多いかなぁと思います。
バンバン配りまくっても、紙や印刷代のコストがかかりますしね。
カラーコピーってたくさん印刷すると結構な値段になるんですよ。
それと、むやみに配るとデザインを真似される恐れも出てきます。
なのでオーダーシートは極力、ブランドに興味を持ってくれたバイヤーさんにのみ配る感覚が普通です。
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アパレル展示会で使う重要な資料
当然ですが、オーダーシートは分かりやすくてしっかりと情報を詰め込む必要があります。
オーダーシートに載せる写真も、どのサンプルの情報なのかをしっかりと伝わるだけでなく、魅力的に見えないと意味がないですよね。
展示会の売り上げを左右するオーダーシートは、とにかく重要な資料として、しっかりと作り込む必要があります。
・綺麗に写真を撮る。
・品番や値段はもちろんですが注意事項があれば記載する。
・その順番に並べることがベストかを考える。
などなど、資料を作る際にいろいろと気を配ります。
たくさんのブランドからオーダーをするバイヤーさんからすれば、
「このブランドのオーダーシートは分かりにくいからもういいや!」
なんて思うこともあったりします。
なので、「オーダー欲しけりゃオーダーシート完璧にしろ」を意識して展示会に挑みます。
特に海外のバイヤーさんって、仕事が恐ろしくテキトーな人もいます。
なのでいかにシンプルで分かりやすく伝えるか!はとても大切。
今すぐ使えるテンプレート
この記事を読んでいる方の中で、もしかすると展示会用のオーダーシートを作らなければならない。なんて人もいるかもしれませんね。
なので、今すぐ使えるテンプレートご用意しておきました。
テンプレートなので、これをベースに自分の使いやすいように編集をしてもらえればいいかと思います。
最低限オーダーシートに入れるべき項目は揃っているので、雛形として活用できるはず。
もちろん商用フリーですのでご心配なく。
オーダーシート失敗談
アパレル展示会にはオーダーシートが必需品だ!
オーダーシートはブランドのサンプル品の情報が全て詰まった資料だ!
ということが分かったところで、ここからは僕の経験談です。
東京で働いていた頃は海外のブランドのセールスを行う会社に務めていたので、年に6回ほど展示会を行なっていました。
そしてその都度、オーダーシートを作っていたのですが、とにかく大変だった思い出しかないです。
展示会の準備で一番大変な作業がオーダーシート作りだったかもしれません。
そこで今回は失敗談にフォーカスしてまとめてみました。
これからオーダーシートを作る!という方の参考になればいいし。
オーダーシートを作った経験がある!という方には共感してもらえればいいな。
と思っています。
いつも時間がカツカツ
オーダーシート作りの大変な部分がコレ!
展示会場に展示する次回シーズンのサンプルですが、実はギリギリまで揃わないことも多いんです。
僕はインポートブランドを扱う会社だったので、海外からサンプルが送られてくるのですが、ほんとトラブルばかり。
予想より輸送時間がかかって到着日程がズレることはよくあること。
デザイナーがサンプルの完成を大幅に遅れるなんてこともあります。
クリエイティブな人ってギリギリまでベストを尽くすというか、ギリギリにならないと完成しないスタイルの人が多いですよね。
なので、いつも展示会ギリギリにサンプルが手元に届くとも多かったんです。
オーダーシートを作成するには当然ですがサンプルが必要です。
サンプルと照らし合わせながら、オーダーシートを完成させていくイメージですからね。
サンプル全部の写真を撮ることも必要だったりします。
当然ですが、時間足りない!です。
本当にです。
なので、毎回の展示会前は深夜まで残ってオーダーシートを作っていた思い出があります。
いっつもオーダーシートの作成って時間との勝負だったんですよね。
共感してくれる方いますかねぇ。
必ず間違いを見つける
サンプルの写真を入れて、品番や値段、サイズにカラー、、、、と意外とたくさんの情報が詰まっているオーダーシートです。
どれだけ何回も見直しをしても、どこかが間違っていたりするんです。
ほんと、いつも展示会中に間違いを発見するんですよね。
そして慌てて修正をするんですが、間違いを発見する度に手間がかかります。
今、冷静に考えると深夜まで作業をして注意力が低下したままオーダーシートを作っていたら、間違いの1つや2つは絶対に出てくるよな。と思います。
そして当時は、間違いが見つかる度に社長に怒られてました。。。
大変だったなぁ、あの頃。
そんな苦く大変だった思い出が蘇ります。
部数が足りなくなる
展示会が始まって数日たった時に起きること。
それが部数が足りない!
という問題です。
展示会が始まる前までは「コレで十分でしょ!」という量のオーダーシートを印刷して準備しておくんです。
でも、いざ展示会が始まると予想よりもオーダーシートの減りが早くて「足りなくなるんじゃないか」という不安に陥りいます。
それなら最初にもっとたくさんコピーしておけば?
というアドバイスもあると思うのですが、カラーコピー代ってすごく高いので、たくさんオーダーシートが余るとムダになるんです。
さらに間違いが見つかって修正をすれば、当然ですが修正したページを差し替えします。
たくさんプリントしてしまっていたら、その分差し替えの手間も増えるので、あまりたくさん印刷したくないのが本音。
なので、オーダーシートの印刷部数はちょっとした駆け引きゲームでもあります。
「今日は○部印刷だ!」と予想して、うまい具合に配ることができれば小さな満足感があったりします。
コピー機のエラー
別に機械音痴なわけではないんですよ。
でも、展示会の前に限ってプリンタやコピー機が壊れることがあるんです。
どうして一番壊れて欲しくない時期に機械って壊れるんでしょう。
大量にプリントするからなんでしょうけど、展示会の前日に調子が悪くなると焦りますよ。
もうこれに関してはどうしようもない。
それとインク切れ!
新しインクがあるから〜、、、と思っていたのに無い!なんて時は地獄です。
なので、プリンタやコピー機のインクは展示会の前はしっかりとチェックです。
ただ最近の大きめのコピー機はオンラインで業者とインクの量の情報が繋がっており、インクがなくなりそうな時に自動的に届くことも。コレってすごく便利。たしかゼロックスだったような気がします。
ただ、小さなコピー機であればキャノンのインクジェットプリントが便利ですよね。
トラブルも極力少ないし、インクをamazonで忘れずに購入しておけば対して問題は起きないはず。
今のオフィスでの愛用プリンタはこのタイプです。
オーダーシート作りは大変!
と、いろいろと失敗談を思い出すとオーダーシート作りってかなり大変!
ですが、それぞれのブランドが毎回展示会のとなれば作る必要がある大切な資料なんですよね。
オーダーシートの枚数分、展示会の思い出があると言っても過言ではありません!
これから新しくブランドを始める方や、オーダーシートを作らなくてはいけない方。
僕の失敗談が少しでも役に立てば幸いです。
また、現在ショップスタッフをやっている方で展示会でバイヤーさん相手に営業をする仕事に就きたい方と思った方。
そんな人はこちらの記事もチェックしてください。
転職先にチャンスがあるはず!
関連記事: 【ライバルには教えたくない】アパレル業界の転職で登録しておきたいサービス一覧
あと、今後のアパレルは明らかにオンラインショップが伸びる時代です!
今からアパレル業界の中で転職するならECサイトやEC事業への転職が個人的にオススメです!
この記事も役立ちますよー。
関連記事: これからアパレルで転職をするならECサイトが絶対にいい!身につけるべきスキルは?
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ライター:高嶋一行(Kazuyuki Takashima)
tokyosamplesale.com運営者。
現在、ロンドンファッションウィークを中心としたファッション取材記事を執筆しています。
ロンドンコレクションでは累計200以上の会場に足を運んだ経験あり。
ファッション業界の働き方の提案やロンドンファッションについてご紹介しています。
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