【日本で海外ブランドの商品を買うとなぜ高いのか?】ショップの定価からの内訳を説明するよ

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なぜ海外ブランドの商品は日本で買うと高いの?

ファッション好きなら欲しくなりますよね。海外ブランドの商品。

高級ブランドと呼ばれるラグジュアリーなブランド。
日本では一部の人だけしか知らないけれど海外で人気なブランド。
パリコレなどでファッションショーをするデザイナーズブランド。
などなど。

日本のファッションにはたくさんの海外ブランドが溢れています。
ビームスやユナイテッドアローズなどのセレクトショップに行っても、インポートブランドと呼ばれる海外ブランドの商品ってたくさんありますよね。

で、そのほとんどが高い!
と、、、思いません??

なので今回は「なぜ?海外ブランドの商品って高いの??」という疑問を商品コストの内訳と共に明確にしたいと思います。

当然ながら仕入れ値が高いからです

誰でもわかることですが、単純に海外ブランドの商品が高い理由は遠く海外から商品が輸入されているから高くなる。ということは予想がつきますよね。

別にこれはファッションだけでなく食品でもインテリアでも何でも同じです。

でも、普段はなんとなーく「海外ブランドは高いから」で自分を納得させてませんか?
せっかくなら、定価に対してコストがいくらかかって、、、、と詳細が気になりませんか?

これはあくまで一例ですが、海外ブランドの輸入代理店で働いていた際の値段決定の内訳をご紹介します。

コストの内訳は大体こんな感じ

上記の図が海外ブランドの商品価格の内訳です。
あくまで一例なので、それぞれブランドや値段の付け方は違う場合がありますよ。
セレクトショップなどで販売されている海外ブランドの商品は、ある程度のこのような値段の内訳になると思います。

セレクトショップで海外ブランドの商品が定価1万円で売られていたと仮定すれば、大体2〜3割ぐらいが実際の商品の値段ということになります。

これを見て「安っ!」と思う人もいれば、「意外と原価率高いね」と思う人もいるでしょう。
個人的には、そんなもんかなぁ〜とは思っていますが、アパレルの仕事をしていると高い商品をよく見るので商品の値段にマヒしている部分もあるので、どうなんでしょう。

さておき、さらに詳しく解説していきますね。

ショップの取り分は40%

まず注目して頂きたいところが、セレクトショップの利益でしょう。
セレクトショップが商品を販売した際に手にする利益はだいたい商品価格の40%が基準です。
定価1万円の商品なら4,000円がショップの利益になる計算です。
なので一般的に、セレクトショップが仕入れるアイテムの原価率は60%が基本です。

中には50%が原価率なんてこともありますが、そうなると当然ながらセレクトショップ側の利益は50%と高くなります。
実はこの仕入額のパーセンテージが取引の際に最も重要なところ。

セレクトショップによっては「たくさん買うから仕入れのパーセンテージ下げて〜」などの交渉が行われることもたくさんあります。

仕入れ値60%の内訳はこんな感じ

ではセレクトショップが仕入れ代として支払った定価の60%分はどこへ行くのでしょうか?
それは日本の輸入代理店です。

もちろん直接海外ブランドと取引することもありますが、ほとんどの海外ブランドが日本のセールスエージェントや営業先と契約しています。
なので、セレクトショップは海外ブランドと契約している日本の輸入代理店と取引するスタイルが基本。

定価の60%分は日本の「輸入代理店の利益」や「関税」、そして海外から輸入した「商品自体のコスト」の内訳となります。
関税は商品ごとに違う複雑なものなので、ざっくり計算して商品価格の20%前後と考えています。

そして、だいたい輸入代理店に入る利益は定価の20%ぐらいになっていると思います。

海外ブランドの1万円商品がセレクトショップで売れた場合、ショップに40%の4,000円。輸入代理店に20%の2,000円が利益となる計算ですね。

実際の商品コストは定価の30%程度

なので本当にざっくりですが、海外ブランドの商品をセレクトショップで購入した場合は、商品のコストは30%ほど。
ここまで明確なコストの内訳が分かれば「海外ブランドの商品が高い」という理由が分かりますよね。

ポイントとしては、関税代と輸入代理店代でしょう。

日本のブランドの商品は関税代も輸入代理店代もかからないので、海外ブランドと比べれば価格帯は下がります。
もしくは、原価率を高めて、海外ブランドよりもクオリティの高い商品を作ることも可能です。

縫製や品質など、日本のブランドの方が質の良いものが作れますからね。

為替レートでも大きく左右されます!

それと忘れてはならないのが、為替レートです。
なぜ為替レートで左右されるの??というポイントを紹介すると、、、

現在2018年4月の1ユーロの値段は約130円です。
なので50ユーロの商品は6500円となります。

一方で例えば1ユーロが180円なら?
50ユーロで仕入れる商品が単純に日本円で9000円となります。

このように為替レートが変われば、輸入代理店が仕入れる値段も変わってくるという訳です。

で、ここが本当のポイント!!
普通、輸入代理店は為替レートよりも自分たちに有利なレートで定価を決めているんです。

例えば、現在1ユーロ130円なら、1ユーロ150円くらいにしよっかな〜くらいに。
もちろん、それぞれの輸入代理店ごとに計算式はあると思いますが、ちょっと有利なレートでコスト計算をします。

なぜか?

ファッションの発注って、シーズンが始まる半年前に行われているんですよ。
2月にショップに入ってくる商品は昨年の9月に発注されているんです。
そうなると、定価を決める輸入代理店は半年後の為替レートを考慮して値段を決めます。

半年後に円安が急に進んでもあまりダメージがないぐらい余裕を持ってコスト計算しているんです。

なので、為替レートで余裕を持った分も値段が上がる要因になっています。

ちょっと隠れたコストのように感じますが、これも海外ブランドの商品が高くなる原因ですね。

海外ブランドは海外で買った方がお得

海外ブランドの商品が高い!
と感じるのは、上記のようなコストの計算や関税、輸入代理店の存在があるからなんですね。

当然ながら、海外ブランドの商品は海外で買った方が安いですよ。
イギリスブランドならイギリスで。
フランスブランドならフランスで購入することが余計なコストがかかっていないので安いはず。

好きな海外ブランドがある方は、海外旅行のついでに買い物を楽しむと一石二鳥ですね。
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ライター:高嶋一行(Kazuyuki Takashima)

tokyosamplesale.com運営者。
現在、ロンドンファッションウィークを中心としたファッション取材記事を執筆しています。
ロンドンコレクションでは累計200以上の会場に足を運んだ経験あり。

ファッション業界の働き方の提案やロンドンファッションについてご紹介しています。

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【ラ行】
Ralph Lauren(ラルフローレン)

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