パリで展示会を開きたい!
ファッションデザイナーであれば誰もが夢見るもの、それが世界進出!
ではないでしょうか。
そしてファッションの世界市場の代表がパリです。
「パリの展示会に参加する」ということは「世界のバイヤーに向けてセールスができる」ということです。
デザイナーでなくても日本のブランドで働いている方なら、チームとしてパリの展示会に参加を目指したりもするでしょう。
そこでパリの展示会にて毎シーズン、セールスの仕事を行なっている僕がパリの展示会の参加方法をご紹介します。
パリにて展示会を開きたいと思っているデザイナーさんやブランドの方は参考にしてください。
パリコレ期間中に行うことが当然!
早速、メインである展示会場からご紹介します。
パリでファッションブランドの展示会を行うとなれば、当然ですがパリコレ期間中に合わせて開きます。
なぜか?
バイヤーさんがたくさんパリに集まっているから!です。
なので、パリコレ期間中に合わせて展示会を行います。
メンズであれば「6月」と「1月」。
ウィメンズなら「9月末〜10月頭」と「2月末〜3月頭」。
といった感じの期間です。
詳しい日程はパリファッションウィークの公式ページより確認しましょう。
どんな種類の展示会があるの?
そして、肝心の展示会場ですが、大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは「合同展示・ショールームスタイル」の展示会場です。
これは、大小たくさんの会場がありますが、大きいところで数百のブランドが並ぶショールームから、小さいもので数ブランドが集まる会場です。
そしてもうひとつは「ソロで行う展示会」です。
ギャラリーや場所を自分たちで借りて、自分のブランドだけで展示会を行うスタイルです。
パリコレ期間中となるとパリの街中にブランドの展示会場が出現します。
これらは全部、独自で行なっている展示会場ということです。
それでは、それぞれの展示会場の特徴やメリットなどを解説しましょう。
種類1:合同展示・ショールーム
合同で行う展示会は、オーガナイズするショールームへ1つのブランドとして加わる方法です。
大きな展示会場であれば、たくさんの来場者があり効率的にブランドを見てもらえることから人気。
代表的な大きな合同展示会場としては、「TRANOI(トラノイ)」や「Paris sur Mode(パリ・シュールモード)」があります。
ただし、それぞれ参加するには一応審査があるのかな?
また、日本のJETRO(ジェトロ)が支援して参加する方法もあったりします。
「Paris sur Mode(パリ・シュールモード)」公式ページ
どうやってショールームを見つけるの?
もちろん上記の代表的なショールームの他にもたくさんの合同展示会場があります。
それぞれ見つめるには、パリの展示会場情報などを網羅したメディア「MODEM(モデム)」が便利です。
パリコレ期間中は様々な会場で分厚いショールーム情報の冊子が無料で貰えます。
が、もちろんネット上でも多数のショールーム情報が一覧でチェック可能。
ここから自分のブランドに合いそうな会場へ連絡を取ってみましょう。
「Paris sur Mode(パリ・シュールモード)」公式ページ
ショールームのメリットとデメリットは?
・メリット1:ある程度の集客
合同展示やショールームのメリットはなんと言ってもある程度の集客があることでしょう。
大きい会場であればあるほど、バイヤーさんも「とりあえず見みくる」確率が高いです。
そこでバイヤーさんの目に止まったら、ブランドを紹介できるチャンスです。
・メリット2:準備も楽チン
特にこだわりがなければ、展示に関しての準備も簡単です。
ラックやスチーマーなどの必要な物は会場側が用意してくれるので、サンプルだけ持っていれば問題ナシ。
もちろん、自分なりにアレンジしたければ用意する必要がありますが、ラックなどが準備されているのは嬉しいですよね。
・デメリット1:値段が高い(ことが多い)
基本的に合同展示やショールームに参加する場合は値段が割高だったりします。
値段はスペース毎の値段であったり、ラック1本毎の値段だったり、、、それぞれ会場によって違います。
ただ、小さなスペースでも何十万とかかることがあるので、なかなかの予算が必要です。
また、会場費の他にオーダーが付いたらマージンとして20〜30%分の金額を請求する会場もあります。
そう考えると、展示会場だけでたくさんのお金を払うことに。
また、集客があると言っても保証はありません。
あまりバイヤーさんが来ない会場であれば、ブランド側がカンカンに怒って問題になるショールームもあったり無かったり。
日常茶飯事の話ですねぇ。
・デメリット2:ブランドの世界観を見せられない
合同の展示会場では、それぞれのブランドはブースやラックで区切られているだけ。
なので、ブランドの見せ方にも限界があります。
インスタレーションをしたい!ディスプレイにこだわりたい!と思っても、限られたスペースでは限界があることも。
ショールームは無機質な会場や特設のテントだったりするので、どうしてもブランドらしさをアピールできないことが多いです。
種類2:単独での展示会
続いて、自分たちのブランドだけの単独で展示会を行う場合です。
自分たちで会場を借りて行う展示会は、ブランドとしてはぜひ試したい方法ではないでしょうか。
もちろんメリットとデメリットがあるんで、こちらも要チェック。
どうやって会場を見つけるの?
通常、単独での展示会となればパリ市内のギャラリーを借りて展示会を行うことがほとんどです。
もしくはホテルの1室で行うブランドもあります。
とにかく自分たちのブランドを見せる場所さえ確保すれば問題ナシ!
見つけ方のコツとしては、パリにあるギャラリーを検索して探すことが基本となります。
中でもギャラリーがたくさん集まり、パリコレ期間中は展示会場だらけとなるのがマレ地区。
マレ地区のギャラリーで検索して会場を見つける方法や、先ほどご紹介した「MODEM」でもマレ地区だけに特化した展示会場マップが配られていたりします。
これをもとにギャラリーを見つけて直接レンタルの契約をしましょう。
単独の展示会のメリットとデメリットは?
単独で行う展示会は自由度が高いので良いのですが、大変な部分がたくさんあります。
自分たちで全部行うので、手間や時間、肉体労働も必要なんです。
・メリット1:ブランドの世界観を出せる
単独の展示会の良いところは、やはり自分たちの好きなようにディスプレイできることでしょう。
ショップでは内装が重要であるように、ブランドとして新しいコレクションを見せるための表現方法も重要です。
イラストレーションをしたり、デコレーションを取り入れたりと、工夫することでよりブランドらしさを伝えることができます。
もちろん主役は新作のコレクションですが、それだでは伝わりにくい世界観をアピールできる自由な空間こそ単独の展示会の良いところ。
せっかくバイヤーさんに来てもらうなら、強い印象を与えたい!そう思いませんか?
また、通りすがりでディスプレイを見て飛び込みで来てくれるバイヤーさんがいたりと、魅力的な表現は結構効果がありますよ。
・メリット2:ゆっくり見てもらえる
もうひとつのメリットは、単独の展示会なので落ち着いた空間です。
ゆっくりコレクションを見てもらえることが最大のメリットでしょう。
バイヤーさんはひとつのブランドのオーダーで数十万から多ければ数百万円分のオーダーをします。
それぐらい大きなお金が動くなら、落ち着いた空間で吟味してもらいたいですよね。
これが合同展示会やショールームであれば、少し騒がしかったりと「落ち着いて考える」ということができません。
なので単独の展示会では、邪魔が入らずに自分たちのブランドだけを見てもらえる時間が作れることが魅力です。
・デメリット1:集客は自分たちで全て行う
展示会としては良いところだらけな単独の展示会ですが、一番のデメリットは「集客は自分たちで行うしかない」ということでしょう。
合同展示会やショールームであれば、ある程度の集客力や注目度もあり、バイヤーさんが集まってくれます。
でも、単独で展示会をするなら自分たちでバイヤーさんを呼ぶしかないんです。
自分たちで呼び込まないと誰も来ません。
ヘタすると来てくれるバイヤーさんの数がゼロ。。。なんて状況になるかもしれません。
それぐらい大変で重要なデメリットです。
高いお金を払って合同展示会に参加する理由のひとつに、やはり集客力が挙げられると思います。
もちろん、集客力の弱い合同展示会もありますが、、、。
・デメリット2:ディスプレイなどの什器も自分たちで準備
そして大変な作業がこちら。
自分たちで展示会をするのだから、ラックやマネキンなどの什器、ディスプレイなどは自分たちで行う必要があります。
展示会前に結構な肉体労働となるので、すごく疲れます。
でもやってくれる人がいないので、自分たちでやる必要があります。
日本から来て、長旅の疲労と時差ボケも重なって、体力的にダウンする人もいるほど。
それに什器の手配もトラブルが発生したら、対処方法を考えなければなりません。
パリでは日本とは違って「どうしてそうなるの?」というトラブルが起こったりもします。
それがパリっぽいといえば、パリっぽいんですが、、、。
サンプルは手持ちが安全・安価
展示会のメインとなる新作コレクションのサンプルですが、ほとんどの参加者さんは手持ちで持って来ます。
通常飛行機に持ち込める荷物は大きなスーツケース2つ。
これにパンパンになるぐらいサンプルを詰めてパリに持って行きます。
もちろん事前に日本からパリへサンプルを送る方法もありますが、一番恐ることは展示会になってもサンプルが届かないというトラブル。
それなら確実に届けられるであろう「飛行機での手持ち」を選ぶ方が多いです。
それに海外へ発送するとかなりの配送料がかかります。
重たい思いをしても、金額的な面でも「飛行機での手持ち」が優れているということです。
なので、展示会に必要な大切なサンプル品は配送よりも手持ちが一般的です。
クレジットカードが役立つよ
そして、こちらは「あったらいいな」と思うオススメアイテム。
それが「クレジットカード」です。
すでに持っている方は必ず持って行きましょう。
まだ持っていない方は必ず作りましょう。
パリを始めヨーロッパはかなりのクレジットカード使用率が高いです。
水1本買うにもクレジットカードで払います。
その方がお会計もスムーズ、そしてたくさんの現金を持ち歩く必要がありません。
仮に盗難にあったとしたら、現金ならそこで諦めるしかありませんが、クレジットカードなら使用を止めることで悪用される心配がありません。
パリって本当に盗難やスリが多いです。なので、現金よりもクレジットカードの方が安全で役立ちます。
レートとしても現金で両替するよりも断然クレジットカードの方がお得です。
持っていない方は絶対に事前に作るべき!です。
個人的に「楽天カード」一択だと思う
それならどんなクレジットカードがいいの?
やっぱりマイルが貯まるクレジットカード??と思うかもしれませんが、個人的にオススメするのは「楽天カード」。
確かにマイルを貯めることはお得ですが、利用期限があるマイルがあったり、用途が限られたりもします。
それなら、日本にいる間も使用できるだけでなく、日常的にたくさんポイントが貯まる楽天カードが便利ですよ。
ポイントに利用期限は今のところありませんし、たくさん貯まったポイントで仕事で必要な物から、日用品を買う際にポイントが使えます。
申し込みの手続きなどもオンライン上だけで完結するので忙しい方にもオススメでしょう。
パリなどの出張に向けて1枚クレジットカードを持つのなら、楽天カードを持ちましょう。
僕自身もヘビーユーザーです。
パリの宿泊先はAirbnbがコスパ最適!
パリで展示会をするとなると、1週間や10日間などの割とガッツリとパリに滞在する必要があります。
そうなると、気になるのが宿泊代でしょう。
ホテルに泊まると、かなりの出費になりますよね。
なので、僕を含め多数の日本人の方が利用しているのが「Airbnb」です。
日本では規制などがあり、そこまで一般的ではないかもしれません。
でもパリではすごいたくさんの登録者と利用者を抱えています。
それにパリはコンパクトなアパートが多いので、比較的リーズナブルな値段でアパートを借りることができます。
最初は個人間の貸し借りなので抵抗があるかもしれませんが、慣れると問題ないですよ。
支払いもAirbnb間で行うので、直接お支払いするお金はなくて安全です。
もし初めて利用するのであれば、ぜひ僕のアカウントからの紹介を利用してください。笑
あなたにも、僕にもディスカウントとなるクーポンがもらえます。
もちろん、クーポンはすぐに利用可能なので、お得に宿泊できますよ。
そして、もうひとつ。
日本人スタッフの方が営業しているパリのアパートもあります。
名前は「パリシェモア」。
全て日本語対応可能で日本人の方が応対してくれるので、すごく安心です。
こちらはちょっと割高ですが、安心を優先したい方は「パリシェモア」で手続きしてもいいでしょう。
個人的にも2回ほど利用していますが、問題なく快適でした。
滞在場所は安く快適に選びたいところです。
もちろん、パリのファッションウィーク期間中は争奪戦となります。
早めの予約をオススメします。
パリでの移動は「Uber」が便利すぎる!
もうひとつ、移動のオススメは「Uber」です。
ちょっとした移動だって、たくさんのスーツケースを持ったワゴンが必要であっても、対応可能なタクシーが「Uber」。
値段があらかじめ分かることや、会話しないでも目的地に連れて行ってくれることが魅力。
支払いもアプリ上でクレジットカードから自動で支払えるので、ボッタクリもありません。
それに車はすごく綺麗。
荷物が多い場合や、人数が多ければワゴンを呼ぶことも可能です。
それでいて安価。
日本ではあまり浸透していませんが、パリではみんなガンガン使う便利な移動方法です。
事前に登録をして、パリでは快適に利用しましょう。
こちらも僕の紹介でよければ、リンクから登録して頂くと初回利用のクーポンがもらえます。
僕も最初は利用に抵抗があったのですが、今ではパリだけはヘビーユーザーです。
パリの地下鉄やバスはスリにあったりとトラブルも起こる恐れもあるので、夜は特にUberを使っています。
パリの展示会にチャレンジしないか!
と、ここまで割と「初めてのパリ」な方に向けた展示会参加方法をご紹介しました。
日本のデザイナーさんやブランドのセールスを行っている方で、パリの展示会をスタートしたい方はぜひ活用してください。
また、個人的に日本ブランドのヨーロッパセールスを行っています。
エージェント名は「Showcase TOKYO」です。
何かパリの展示会でお手伝いできることがあれば、お問い合わせください。
日本ブランドの世界進出なら、まずパリへ!
現地でお待ちしております。
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ライター:高嶋一行(Kazuyuki Takashima)
tokyosamplesale.com運営者。
現在、ロンドンファッションウィークを中心としたファッション取材記事を執筆しています。
ロンドンコレクションでは累計200以上の会場に足を運んだ経験あり。
ファッション業界の働き方の提案やロンドンファッションについてご紹介しています。
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